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2007年09月06日

「iPod touch」の発表とApple社の経営戦略

昨日のアップルのイベントで新型iPodが発表されました。

この話題で今日のネット界隈は持ちきりですので便乗して一言。

自分は大分前の型の東芝gigabeatを持っていて、iPodは持っていないのですが、流石に「iPod touch」には興味津々です。
無線LANを搭載しているのが何よりも強みで、容量が少ない事とバッテリーの問題を除けば非常に魅力的な商品だと思いますし、これは相当売れるのではないかなと思います。
新型「iPod nano」のスペックやデザインには興味が無いですし、購入するなら「iPod touch」か、従来型の「iPod classic」の80GBでは無いかなと思っています。

薄くはなったものの、太めになった「iPod nano」
Apple iPod nano 8GB シルバー
B000IIJ2QC

自分は公共機関での移動が少ない分、携帯型プレイヤーの出番がほとんど無い生活を送っているのですが、その自分でさえ興味を持ちましたから、iPodユーザーからすれば非常にインパクトの大きい新商品になったのではないでしょうか。
Apple iPod touch 8GB
B000IDHJ30

音楽業界を塗り替えたといっても過言ではないiPodですが、今後も独占状態が続きそうです(個人的にはApple社の独占状態を切り崩す企業が出てきて欲しいと思っていますが)。

これはApple社の経営戦略の賜物だし、音楽リスナーが生み出した最大の発明なのかもしれません。

iPodの開発に関してはこちらに詳しい記事がありますので、興味のある方はご参照を。

最初にいたのは、たったの2人だけだった。

自分の生活に関係ないとしても、手にとって見たいと思わせるモノ。

iPodは本当の意味でのヒット商品だと思います。

2007年09月07日

日本での音楽配信の現状に関して

日本レコード協会加盟全社の集計による2007年第1四半期、第2四半期及び2007年上半期の有料音楽配信売上実績がまとまりましたのでお知らせします。
2007年上半期(1-6月)の累計は、金額の合計で前年比142%の351億9,300万円となり、引き続き順調な伸びを示しています。
内訳では、インターネット・ダウンロードは、数量で120%、金額では108%の伸長となりました。また、モバイルは数量、金額共、引き続き堅調な伸びを遂げ、なかでもシングルトラックは、昨年12月に金額ベースでRingtunesを上回って以降もますます配信の中における比率を高めています。 以上
社団法人日本レコード協会 広報部 プレスリリースより引用
http://www.riaj.or.jp/release/2007/pr070904.html

日本での音楽配信の現状に関して少々。

先日、iPodのニュースを取り上げましたが、日本ではモバイルへのダウンロード販売が好調の様です。
モバイルに関しては販売単価が上昇するという傾向が起こっている(金額の伸びが数量の伸びを上回っている)様で、これは日本の音楽業界の急激な変化を示す象徴的な現象だといえるでしょう。
もちろん、単価が上がっているにも関わらず販売数も伸びるという事は業界が好調な証拠なのですが、この裏には歪な規制の影も見え隠れします。
ご存知の通り、モバイルのダウンロード販売は若年層の売り上げが大部分を占めています。彼らは普通に210〜420円(着うたフルの場合)払って携帯に音楽をダウンロードしています。それに対して諸外国ではほとんどの曲が100円程度でPCにダウンロード出来るし、それを携帯音楽プレイヤーにダウンロードして楽しんでいます。
若年層の間では携帯電話で音楽を聞く事は当たり前でしょうし、新曲を人よりも早く携帯電話にダウンロードして聞く事自体が、ステータスの一種にすらなっているのかもしれません。
しかし、その商品の価値と単価のバランスを考えた時に、日本に住んでいるが為に選択肢という自由を奪われた音楽ユーザーが企業の喰いモノになっているだけのような気がします。

現状、この負の連鎖を回避する為に効果的な手段があるとしたら、携帯電話の所持を18歳未満は禁止にするしかないと思うわけで、まあそれは極論としても、遅かれ早かれ携帯電話の本体価格が正常な価格(大体2〜5万程度)になれば、自然と若年層の利用は減少するのかもしれませんし、携帯電話が犯罪の温床になる事も減るのかもしれません。

もちろん、携帯電話を若年層が所持する事の是非は別問題なので、音楽配信の構造的問題の抜本的な解決にはならないのですが。

個人的には携帯電話の本体価格が上がったとしても、携帯の通話料の引き下げは当然の事として、機種自体の保守メンテナンスのサービスの向上が実現するのであれば問題ないと思っています。
これだけ、携帯電話が浸透した今となっては一円携帯の必要性も無いですし、端末値引きのために携帯電話会社が販売店に支払う「販売奨励金」のコストを割高な通信料金で回収しているわけですから、この携帯電話料金の体系も改善されていくのではないでしょうか(総務省はこの方針を打ち出している)。

まあ小難しく偉そうに書いてはみましたが、恐らく一円携帯は無くならないと思っています。
なぜかというと、それを規制する法律は市場自体を規制してしまう事になるし、単純に考えても型が古い機種の値引き販売を無くす事は出来ないと思うからです。


話が逸れました。


ただ、自分が言いたいのは餅は餅屋という事で、音楽は音楽プレイヤーで聴いた方が良いに決まっているし、携帯電話は通話とメール、そしてPDAとしての機能に特化するべきだと思っています。
変に規制を掛けたり、多機能にする事で市場を無理やりに形成する必要は無いし、様々な規制の副産物として市場が生まれている日本は音楽リスナーにとって凄く不自由な国の様に思います。

昔は日本も創造力が豊かな国だった。

そんな、嘲笑の的にならないように、業界の偉い人ははっきりともっと勇敢になって規制に立ち向かわなければいけない様に思います。
タグ:音楽配信

2007年09月26日

「みくみくにしてあげる♪」とニコニコ動画は音楽業界に変化をもたらすのか?

ニコニコ動画のユーザーの方ならご存知でしょうが、「みくみくにしてあげる♪」という楽曲が話題になっています。

この曲は、ユーザーが作ったオリジナルの楽曲と歌詞で、ボーカロイド初音ミクが歌い上げたというもの。

詳しくはらばQさんの「みくみく」にされちゃうのはむしろ音楽業界のほうではないかあたりを参照。

※ニコニコ動画のアカウントが無い方はYouTubeでも楽曲は聞けます。


このニュースの見るべき部分は一点で、契約のしがらみの無いネット上で作られた完全なオリジナル楽曲が市場を形成できるのか?


という事で、結論から言うとらばQさんで指摘されているように
オリジナル楽曲と、歌声という楽器と、ユーザー自身による歌唱。

これらがじゅうぶんな数を揃えたとき、消費者はニコニコ動画やYouTubeで聞ける音楽に満足してしまわないでしょうか?

少なくともそれが消費者の音楽を聴く時間を、従来のJ-POPなどから奪うことになるわけです。

そう、既存のアーティストの最大のライバルとして、ユーザーが作った音楽が台頭する可能性すらあるわけです。

〜中略〜

もう「専業のプロ」が出る幕すら無くなってしまうのではないかと思ってしまいます。
とまでは思いませんし、大きな市場は形成出来ないと思っています。


まず、ニコニコ動画に関しては、日本での著作権保護の観点から見れば完全にアウトですので、プロモーションにはなり得ても、安定した市場を形成できるかといえば難しいでしょう(もちろん、ニコニコ市場を活用したアフィリエイト収益は馬鹿に出来ませんが、長期的で安定した市場になり得るかは疑問)。

また、「みくみくにしてあげる♪」という曲が一般的な音楽市場に出回るには様々な契約が必要だし、利権が絡むと非常に難しい部分があるように思います。
その辺をクリアできるかどうかが今後の課題になるのかも知れません。
ですので、「みくみくにしてあげる♪」が音楽業界を変えるとか、流通形態を変えるなどとまでは、思えないというのが正直な感想です。

ただ、インターネットの可能性に日本の音楽業界は背を向けすぎているだけで、新たな業種やビジネスチャンスが生まれたインターネット上で、音楽業界も多分に洩れず、新たな市場を次々に生みだせるはずです。
その意味で「みくみくにしてあげる♪」のような形での音楽の配信方法は誕生すべくして誕生したといえますし、「みくみくにしてあげる♪」が話題になった事がきっかけで、多少なりとも音楽業界が活性化されるのではないかなとは思います。


どこかの誰かがアイデアを生み出し続ける限り、新たなビジネスチャンスは広がり続ける。
そしてインターネット上では世界中のユーザーがアイデアを育てることが出来る。

これからのビジネスは企業が仕掛けるだけでなく、ユーザーが育てるものでないかと思っています。



そして、musiraもユーザーに育てられることによって、音楽業界に一石を投じるサイトになれば良いのですが・・・


と無理やりこじつけたところで


〜以下ご案内〜

当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』では、音楽データベース作成に協力してくださるサイト様を募集しております(「サイトが出来れば会員登録するよー」ってなくらいの気持ちで大丈夫ですので)。当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』をサイト内でご紹介頂くか、リンクを貼って頂ければ、こちらでもリンクを貼らせて頂きますので、ご一報下さい。

mixi内にコミュニティも作っておりますので「こんな機能があったら便利だなー」など何か御意見・御感想ありましたら、気軽に参加して頂ければ助かります。
また、音楽データベースサイトのプロトタイプが10月中に完成予定です。完成後はコミュニティ参加者に実験的に使って頂き、最終的に修正を掛けていくつもりです。ですので、モニターとして参加されたい方、サイト作りに係わって下さる方は、ぜひコミュニティにご参加下さい。優先的に音楽データベースサイトの情報をご案内させて頂きます(現状、コミュニティは承認制ですが、メッセージを送って頂ければすぐに承認させて頂きます)。

こちらの方もどうぞ宜しくお願いいたします。

2007年09月30日

僕らが国内盤を買うはずが無い8つの理由

僕らが国内盤を買うはずが無い8つの理由



1、価格が高い

輸入盤より1000円も高いCDなんて買うはずが無い。


2、発売日が遅い

本国の発売より一年も遅れて発売されても買うはずが無い。


3、そのボーナストラック本当に必要?

申し訳程度に先行シングルのカップリング曲を入れられても買うはずが無い。


4、そもそも発売されていない

あの国ではヒットしているアーティストなのに、日本では発売されないので買えるはずが無い。


5、えっ 国内盤出ているの?

出ていることを知らないんだから買うはずが無い。
(プロモーション=お金をかけることだけではないが)


6、ライナーと歌詞・対訳が付いていない

英語が分からないんだから買うはずが無い。
(それを人は輸入盤と呼びます)


7、来日記念盤やデラックスエディション

特典があるなら最初から付けないと買うはずが無い。
(そうまでして二枚買わせたいのか)


8、何でいつまでたってもどこのお店でも同じような価格なの?

どこで買っても、一年後買っても価格が一緒なら買うはずが無い。
(再販価格制度って素晴らしい)



よく海外のサイトで見かける

〜が〜する【数字】つの理由

先日国内盤云々を記事にしたので書いてみました。

もちろん、誇張して書いているのでパロディと思ってもらって結構ですが、強ち的外れとはいえない筈です。

最近では、初回限定価格が存在したり、旧譜が1,470円で再販されたり、一部のレーベルは価格を下げる傾向にあるので、価格に関しては改善されつつあると思います。

個人的には

国内盤は2,000円が適正価格で、ライナーや歌詞・対訳が付いて発売日が大幅に遅れないのであれば、基本的には国内盤を買う人が多いはずだと思っています。UK盤であれば2,000円近くするものも多いので、価格的に競争力もありますし、付加価値があるのであれば尚更でしょう。
ボーナスディスクやDVDなどの特典を付ける場合も2,500円(DVD付なら実質2,000円程度で通販出来るはず)程度の価格設定で。
レコード会社の中の人も価格設定による売り上げの分析は嫌というほどやっているはずですので、薄々気付いているはずなのですが、結局のところ通常版で2,500円、DVD付きで3,150円を出してでも買ってくれるリスナーに甘えちゃっていると思うんですよね。
その結果、企業努力をおざなりにしてリスナーに経済的痛みを強要する事で、音楽離れが進んだり、着うたやダウンロード販売にリスナーが流れていくわけですから、それを偉い人達がどれだけ意識しているかっていう話だと思います。

いや、もちろんipodの普及とダウンロード販売の影響も少なからずあってCCCDは姿を消したし、パッケージの価格も下がってきているわけですし、パッケージ販売とダウンロード販売の共存は実現可能だとは思ってます。
パッケージにはパッケージの良さがあるし、国内盤には国内盤の良さがあるわけですから、その良さを最大限引き出せる仕様と価格設定さえあれば、もうちょっと何とか出来るはずだし、洋楽のCDが全然売れないと嘆く前に出来る事も沢山あるはずなんだけどなと思うわけです。


以上ひとりごとでした。

2007年10月03日

Radioheadの『In Rainbows』で取り残される人達

他のレビューに取り掛かっていたのですが、記事にせざるを得ないRadioheadの新作『In Rainbows』に関して少々。


Radioheadの新作が出るという話は以前から囁かれていましたし、オフィシャルサイト上では謎の暗号めいたものが公表されてましたので、新作発表自体に対しては驚きは無いのですが、その販売方法は特筆に価する方法だといえるでしょう。

Radioheadの新作『In Rainbows』はオフィシャルサイトから発売が決定しており、ダウンロード販売は10月10日から開始されます。

アルバムのフォーマットを整理すると、アルバムはダウンロード販売と、アナログ2枚組+CD2枚組からなる「Discbox」の2つのフォーマット。
「Discbox」には2枚組のアナログ盤とボーナスCDとして新曲やデジタル画像+アートワークが収録された2枚目のCDが付属。そしてブックレットなども付属しており豪華な仕様になっているようです。
この「Discbox」は12月3日から順次発送が開始されるとの事で、現在サイトでプレオーダーが出来ます。
ここまでなら、まあ予想の範囲内の事なのですが、注目はその価格設定でして、「Discbox」は40ポンド(約9,000〜10,000円程度)という価格設定がされているものの、ダウンロード販売に関してはカートの価格欄にも表示が無く、購入者が自由に価格を設定出来るというかなり特殊なものになっています(個人的には「欽ちゃんのシネマジャック」を思い出しましたが)。

『In Rainbows』のダウンロードにはトランザクションの手数料が0.45ポンドかかりますので、完全に無料でダウンロード出来るわけではないですが、実質フリーダウンロードに近い形での提供となっており、当然、ファンからの声の多くは好意的なものとなっているようです。
Radioheadへの感謝の気持ちから、全く値段を付けないリスナーは今のところ少ないようで、リスナーの反応やサイトの混雑具合(これはサーバーの問題かもしれませんが)、話題性から考えても高価な「Discbox」にも相当な注文数があるのではないでしょうか?


個人的にはRadioheadのとった方法論は間違いではないと思っています。

問題点を挙げるとしたら、インターネットの環境を持っていない(もしくはクレジットカードを持っていないなどの理由で)サイトから注文が出来ないリスナーが取り残されてしまうという点で、熱心なリスナーは「Discbox」を注文し、ライトリスナーはダウンロード販売で手に入れると思います(金銭的に苦しいリスナーもこれを選ばざるを得ない)ので、ちょうど中間層である一般的なリスナーの受け入れ口が狭いように思います。

当然、来年当たりにCDなどが一般的な流通網で販売されると思うのですが、その取り残されたユーザーがどのような消費行動に出るのかという予想は立て難いように思います。

ご存知の通り、RadioheadはEMIとの契約が終了していますので、この様に自由な形で音楽を発表出来ました。そしてその結果、レコード会社の必要性すら取り払ってしまいました。
しかし、一般の流通網に乗るためには、レコード会社と新しく何らかの契約を結ぶ必要がありますし、果たして大手のレコード会社が友好的に契約を結ぶのかどうかの成り行きを見守る必要があると思います。
Princeの件の様にレコード会社からの反発も予想されますし、その場合はインディーズレーベルからの発売という可能性も高いのではないでしょうか?
そして、ダウンロード販売に消極的な日本の音楽業界において、ある意味、無料で配られた作品でもあり、付加価値をつけまくったコレクター仕様の作品でもある『In Rainbows』の日本盤をどのような形で発売するのかが興味深いところではあります(あと広告による依存度の高い日本の音楽雑誌でのRadioheadの扱いがどうなるのかも)。


ある意味、Radioheadのように確固たるポジションにいるアーティストにしか出来ない仕掛けですし、Radioheadがやるからこそ意味があるのだと思います。

どちらにせよ、色々な意味で一石を投じることになったRadiohead『In Rainbows』の販売方法を支持したいと思います。

『In Rainbows』オフィシャルサイト


Radiohead 『In Rainbows』

15 STEP
BODYSNATCHERS
NUDE
WEIRD FISHES/ARPEGGI
ALL I NEED
FAUST ARP
RECKONER
HOUSE OF CARDS
JIGSAW FALLING INTO PLACE
VIDEOTAPE

≪bonus disc≫
01. MK 1
02. Down Is the New Up
03. Go Slowly
04. MK 2
05. Last Flowers
06. Up on the Ladder
07. Bangers and Mash
08. 4 Minute Warning

Dead Children Playing: A Picture Book (Radiohead)
Stanley Donwood

Dead Children Playing: A Picture Book (Radiohead)
Airbag/How Am I Driving? スピッティング・フェザーズ 2+2=5 ヘイ・ヴィーナス!
by G-Tools

2007年10月20日

音楽CD交換サイトがアマゾンジャパンからのデータ提供を中止される背景

今年開設され、若者らに広がりつつある音楽CDの「物々交換サイト」が立ち往生している。ジャケット写真や曲目などのデータ提供を受けていたオンラインショップ「アマゾンジャパン」(東京都渋谷区)から提供中止を通告されたためだ。販売でなく、交換を主な目的とするビジネスの在り方が同社の規約に抵触したとされるが、背景には、CD生産が減少を続けるレコード業界の事情があるとみられる。【毎日新聞】
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071020k0000e040058000c.html

アマゾンジャパンからデータの提供中止を通告されたのは、「diglog」「トレード・ミー」などの5、6社のサイトとの事。

一方「diglog」側のコメントは以下のURLを参照↓

http://dig-log.jp/html/doc/ban.html

個人的に「トレード・ミー」には会員登録をしていたものの、実際に利用する事が無かった為、データ提供の中止には気付かなかったんですが、CD交換サイト側から考えればこれはかなり深刻な事態だと思います。

実際に「diglog」は一時的にサービスを停止せざるを得ない状況に追い込まれていますし、他の会社も例に漏れないでしょう。
邪推すれば、CD交換の促進を嫌ったレコード会社からの圧力とも取れますが、アマゾン側からすれば規約にのっとった対応ですので、強硬的にデータの提供を中止しても問題はないでしょうし、CD交換サイト側がデータの提供を復帰させるのは困難だと思います。

このCD交換サービス自体の是非はさて置き、消費者にとって選択肢が増えた事は喜ばしい事だった思いますし、現にアメリカでは一般的なサービスになっているとの事ですので、様々な論争が巻き起こりそうです。

正直にいえば、アマゾンの提供するアソシエイトプログラムを利用している時点で、会社側はそのプログラムが停止された場合を想定しておくべきだとは思うのですが、基本的に音楽業界を活性化させる為に立ち上がったであろうベンチャー企業が潰されてしまうのは、なんだかなと思うわけです(もちろん潰されるという表現は、この時点では適切ではないのかもしれないのですが)。

ちなみに、自分が立ち上げる音楽データベースサイトもアマゾンのアソシエイトプログラムを組み込みます。データベース上にジャケット写真が表示されるというのは情報サイトにおいて必要不可欠であり、圧倒的な商品量を誇る事でデータベースサイトとしても機能しているアマゾンのアソシエイトプログラムの他には選択肢はありませんし、実際にアマゾンが提供しているサービスを利用するのがベストだと思っています。

もちろん、CD交換を目的とするサイトと違って、自分が考案している音楽データベースサイトは情報からダイレクトに商品の購入に辿り着きますので、規約に抵触する部分はないと考えているのですが、最悪のケースも想定して、この辺はもう一度対策を練ろうと思っています。


最終的には企業間が共存しながら、消費者に有益なサービスを提供する事が理想だと誰しもが考えますし、どこの企業も起業した時には少なからずともその理念を持っているはずなのですが、この理念は競争原理の中ではおざなりにされていくのかもしれません。
しかし、理念を無くした企業だけで業界が作られているとしたら、その業界は衰退の一途を辿るだけのように思います。

このニュースを知った時、谷村新司氏が述べた「ミュージックビジネスであるべきなのに、ビジネスミュージックになっている」の言葉が浮かんできました。


今の音楽業界が向かうべき方向は果たしてどっちでしょうか?



〜以下ご案内〜

当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』では、音楽データベース作成に協力してくださるサイト様を募集しております(「サイトが出来れば会員登録するよー」ってなくらいの気持ちで大丈夫ですので)。当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』をサイト内でご紹介頂くか、リンクを貼って頂ければ、こちらでもリンクを貼らせて頂きますので、ご一報下さい。

mixi内にコミュニティも作っておりますので「こんな機能があったら便利だなー」など何か御意見・御感想ありましたら、気軽に参加して頂ければ助かります。
また、音楽データベースサイトのプロトタイプが11月初旬に完成予定です。完成後はコミュニティ参加者に実験的に使って頂き、最終的に修正を掛けていくつもりです。ですので、モニターとして参加されたい方、サイト作りに係わって下さる方は、ぜひコミュニティにご参加下さい。優先的に音楽データベースサイトの情報をご案内させて頂きます(現状、コミュニティは承認制ですが、メッセージを送って頂ければすぐに承認させて頂きます)。

こちらの方もどうぞ宜しくお願いいたします。

2007年11月03日

日本のamazonでも始まったアナログレコード販売を考える

皆さん既にご存知でしょうが、日本のamazonアナログレコードの取り扱いが始まりました!!

といってもまあ、UK・USのamazonでは以前より取り扱いがありましたので、さして不思議なことではありません。品揃えは海外のamazonに準じた感じで目新しさは無いのですが、音源を通販で購入する機会の多い自分にとってはかなり大きな出来事といえます。
自分にとって、今までは外国のサイトから直接購入する事が多かったアナログレコードですが、amazonの一番の魅力は1,500円で無料になる送料であって、これが理由でamazonアナログレコードを買う機会が一気に増えそうです。

日本のamazonでは現在のところ、決してアナログレコードの品揃えが豊富だとは言い切れませんが、今後取り扱いが増える事が予想されます。
これによってダメージを受けるのはインターネットでの通信販売を中心に展開しているレコードショップでしょうし、ただでさえ厳しいレコードショップ業界においてかなりダメージの大きい出来事になりそうです。

しかし、音楽業界全体を考えた場合、今回のamazonアナログレコードの取り扱いがきっかけで、日本では一部のリスナーやDJにしかなじみの無かったアナログレコードが若いリスナーにも身近に感じられるようになるのではないかとも思います。


ちなみに今回自分は以下の商品を注文。

Ever Present Past [7 inch Analog]
B000WGX8RO
Paul McCartney


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


値段が安いのでついつい衝動買いしてしまうのが7インチレコードの魅力・・・

I Found Out [7 inch Analog]
B000XJ41XK
Pigeon Detectives


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

International Tweexcore Underground, Pt. 1 [7 inch Analog]
B000UGG5IA
Los Campesinos


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


Sister Siam [7 inch Analog]
B000W01H2I
Whip


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


国内盤の取り扱いもありますね〜

さざなみLP [12 inch Analog]
スピッツ
B000W05NQ4


自分は本当に好きなアーティストのアルバムはアナログレコードとCDの両方を買う場合もありますし、安価な7インチレコードは試聴代わりに購入します。
モノとしての楽しみもあるアナログレコードの良さが、若い世代に少しでも広がれば良いなと思いますし、日本においてはニッチな商品であるアナログレコードですが、仕掛け方によっては、音楽業界が新たな需要の可能性を見出せると思うのは自分だけでしょうか?

2007年11月07日

Radioheadの『IN RAINBOWS』の購入金額と無料ダウンロードを考える

当サイトでも取り上げた、自由に価格を決める事が出来るRadiohead『IN RAINBOWS』ですが ITmedia News分かりやすい数字が出ていたのでご紹介。

10月1〜29日の間にIN RAINBOWSのサイトにアクセスした人は全世界で120万人。そのうちかなりの割合がアルバムをダウンロードしたという。ダウンロードした人のうち、お金を払ったのは約40%だった。全世界では、有料でダウンロードした人は38%、無料でダウンロードした人は62%。米国では40%が有料、60%が無料でダウンロードした。
 また購入者が支払った金額は全世界で平均6ドル。ただし、無料ダウンロードした人も含めると平均価格は2.26ドルに下がる。
個人的にはお金を支払っている人の割合は意外と多いものの、単価自体は安いかなといった感想を持ちました。もちろん、無料でダウンロード(※予約の段階では当初手数料が設定してあったと思うのですが、一般公開時にはフリーでダウンロード出来たようです)した人が多かった為、単価は下がっていますし、お金を支払った人の中には対価を支払うというよりも募金的な意味合いで、決済した人も多かったのではないかと推測しています。

しかし、P2Pとかその辺のお話さんの記事によると

CDの売上に対し金額に対し5%のロイヤリティしかえられなかったのが、セルフパブリッシュでは購入金額の90%以上を手にすることができる
という事なので、Radiohead『IN RAINBOWS』がアーティスト側から見ると強ち安い価格でダウンロードされたという訳では無かった事がうかがい知れます。


ちなみにRadiohead『IN RAINBOWS』に引き続き、既発音源の7枚組のBOXSETの発売を敢行。

内容はオリジナルアルバムの『Pablo Honey』『The Bends』『OK Computer』『Kid A』『Amnesiac』『Hail to the Thief』にライブアルバムの『I Might Be Wrong: Live Recordings』を加えたもの。
これがデジパック仕様で特製ボックスに収められており、RADIOHEAD STOREでは39.99ポンド(約9.600円)になっています。
ちなみにこのBOXSETは一般のCDショップなどでも流通するようです。

まあ、ここまでは良くある話なんですが、加えてこの音源をUSBスティック(4GB)に収録したものが販売されるのが面白いところで、形状もあのキャラクターをかたどったものになっています。このUSBスティックのファイルの形式はWAV形式になっているので、容量は大きいですが高音質だと思います。ちなみにこのUSBスティックはRADIOHEAD STOREのみの販売では79.99ポンド(約19.200円)になっています。

さらにこのBOXSETは「DRMフリー」のMP3形式(320kbps)でもダウンロード配信され、こちらは34.99ポンド(約8.400円)。

やるからには徹底するのがRadioheadらしいといえばらしいのですが、価格的には高めなので、コアなファン向けといったところでしょうか。
個人的には一番需要がなさそうな「DRMフリー」のMP3形式での販売がどの程度の売り上げを上げるのかが興味深いです。

RADIOHEAD STORE

ザ・ベンズ
レディオヘッド

ザ・ベンズ
OK コンピューター パブロ・ハニー KID A アムニージアック OK Computer
by G-Tools


無料ダウンロードされたほうが利益は上がるのか?

という議論に一石を投じ、興味深いデータを提供してくれたRadiohead『IN RAINBOWS』ですが、個人的には一つの方向性を提示したに過ぎないと思います。

なぜなら、この手法はRadioheadほどのネームバリューがあるアーティストだから成立したに過ぎないと思うからであって、無名のアーティストのプロモーションには適していないように思うからです。
インターネットを利用したプロモーションは一見お金が掛からないように思えますが、実はそうでもなくて、無名のアーティストが独自にプロモーションをするには限界がありますし、今後インターネットを使ったプロモーションが盛んになる事によって、有効なインターネット上の広告の単価自体が上昇する恐れもあります。
Radioheadの取った販売方法は一見画期的な販売方法なのですが、その裏には綿密なマーケティングとプロモーションがあった事が予想されます。
意地悪な見方をすれば、今回の7枚組のBOXSETの販売の用意周到さから考えて『IN RAINBOWS』がただの布石に過ぎなかったようにも感じます。
広く無料で配った商品により顧客をリスト化し、リピーターやヘビーユーザーを育てていく手法は、通販業界やダイレクトマーケティングの業界ではごく一般的で(無料サンプル差し上げますという広告を良く目にするはず)、Radioheadもその手法を倣っているように思えます。つまりRadioheadの一連のアクションは、極当たり前の戦略といえば戦略というわけです。

個人的にアーティスト側やレコード会社は無料ダウンロードそのものの是非にだけに目を向けるのではなく、その無料ダウンロードがもたらすプロモーション効果に沿った販売戦略を考えるべきだし、リスナーの幅広い選択肢の一つにダウンロードがあるという事を、もっと認識すべきだと考えており、今後、その辺を意識した販売戦略は増えていくのではないでしょうか。

ただ闇雲に無料ダウンロードを仕掛ければ良いとは思わないし、あくまでもリスナーとアーティストを密接に繋ぐ為の道具であるべきだと思っています。
人間は思い入れや共鳴が全く無いものに心は動かないですし、感情を揺り動かすものの象徴的な存在として音楽という文化があるわけですから、音楽がもし無機質なだけの道具と化してしまうのなら、その未来は無いと思っています。

無料ダウンロードが単なる道具となるか、それとも感情に訴えかける手段の一つになるか。

そこに提供する側の意思が表れるのではないでしょうか?



まあ、その辺を含めて新しいアーティストのプロモーションに特化した将来性のあるサイトにmusiraを発展させていく構想もあるのですが、そのお話はまた別の機会に。

2007年11月09日

Amazonの配送料改変とWheatusの遊び心。AmieStreet.comのご紹介

先日amazonアナログレコードの取り扱いが始まった事を取り上げましたが、発売日前に在庫切れになる場合が多いようです。自分が購入した商品のほとんどが既に在庫切れになっていますし、CDに比べると在庫切れになるケースが多いようです。
もちろん、元々最近のアナログレコードは限定数生産で販売されるものが多い為、人気のものはあっという間に売切れてしまうのですが、発売前に在庫切れになってしまうと、気軽に購入というわけにはいかないのではないでしょうか。

加えてamazonの配送料が改変になり、分割発送では送料がそれぞれに掛かってしまう様になったので、発売日よりかなり早い段階で単価の安い7インチレコードを複数頼んでしまうと、手元に届くまでにかなりの時間を要する事になりそうです。

amazonの配送料の変更に関してはINTERNET Watch詳しい記事がありました。

という事で、在庫状況と配送料の変更を考えるとamazonアナログレコードの通販は現時点では使い勝手が悪いという事になります。
このままでは一部のリスナーにしか利用されない通販になる可能性も高いと思いますので、今後、改善されることを願います。



さて、話は変わって明るい話を。

現存するバンドの中でずっと自分が入れ込んでいるバンドWheatusのサイトで面白いサイトを紹介してましたのでご紹介。
見てもらえれば分かる通り、FlashFlashRevolution.comに自分達の楽曲が使われている事をサイトで取り上げており、誰でも気軽にWheatusの楽曲とFlashゲームを楽しむことが出来ます。



どうです?

楽曲のコマーシャルにもなるし、ゲーム自体を十分に楽しむことが出来ます(音質も悪くない)。
日本でもお馴染みのゲームなのですが、自分の好きな楽曲でプレイすれば喜びもひとしおですし、インターネット上ならニッチな楽曲にも需要があるように思います。

加えて、Wheatusは自身のサイトで自分達の楽曲が格安でダウンロード出来ることを紹介しています。2000年代を代表する名アルバム『Suck Fony』AmieStreet.comならたったの2.65ドルでダウンロード出来ます。まだ聞いた事の無い人はぜひダウンロードして見て下さい。

注意点としてAmieStreet.comの利用には会員登録が必要な事と、お金をチャージする必要がある(クレジットカードが必要)事があげられますが、AmieStreet.com自体、SNSと音楽配信が合わさった興味深いサイトになっており、自分で音楽を配信することも出来ます。会員登録自体は無料で、フリーダウンロード出来る曲もありますので、興味のある方は会員登録をお勧めします。
また、AmieStreet.comでは楽曲をレコメンドする事(AmieStreet.comではRECと呼んでいる)が自身の報酬に繋がる可能性を持っているようで、これは画期的で面白いシステムだと思います。AmieStreet.comは大きな可能性を持ったサイトですし、musiraが描く未来像に近い部分がありますので今後も注目したいと思います。

ダウンロード販売の利点は在庫というものが存在しないという事で、アーティストや販売者は大きなメリットを得る事が出来ます(ちなみにAmieStreet.comではアーティストに70%の還元をするらしいです)。

そして、インターネットは色々な遊び心を提供してくれます。

しかしWheatusはこのダウンロード販売の記事の後に、この様に続けています。
That's all for now. Don't forget about our upcoming show in Brooklyn. Guaranteed to be extra special. We promise. See ya there!

そう、アーティストはライブが本分。

それをしっかりと伝えられるアーティストが、本当の意味でのインターネットの恩恵を享受できるのではないでしょうか。


※英語に明るくないので、AmieStreet.comの紹介の中で正確な情報でない部分もあるかもしれません。ご利用は自己責任でお願いします。誤って紹介している部分ありましたらご指摘下さい。お願い致します。

2007年11月11日

それでも紹介してしまうamazonのセール

何だかamazonの話題が多くて、回し者みたいですがそれでもお買い得なのでご紹介。

Amazonで恒例の冬のセールが開始されています。
例の如く、Amazon.co.jpで見つけた冬のセール品・musira的にお買い得な音源をメモしているので興味ある方はどうぞ(左のサイドバーにも貼ってます)。
内容はこのサイトで取り上げたものや流行ものを中心にお買い得だなというものを適当にピックアップ。
まあ、セールの全商品を見るのは手間なんでという方、セレクトショップ感覚でどうぞ。
タグ:Amazon

2007年11月12日

AmieStreetに関して補足。日本進出について

先日Wheatusの楽曲のダウンロード発売で取り上げたAmieStreetですが、日本進出が既に決まってましたので補足しておきます。

詳しくはITmedia Newsこの記事にあるのですが、ターボリナックスという会社によって日本進出を果すそうです。
記事によるとAmieStreet米Amazon.comも出資したというサイトで、2006年春にオープンしています。記事にあるように
楽曲の価格が1曲0セントからスタートし、ダウンロード数が増えると最高98セントまで上がるようになっている。ユーザーが推薦した楽曲の人気が上がると、それに応じた報酬が支払われるなど、ユーザーが音楽を発掘したり、価格決定に影響を与えるシステムになっている。
との事で、自分の解釈の大部分は正しかったのですが、楽曲の価格が1曲0セントからスタートしているというシステムは正しく理解していませんでした。この辺がAmieStreetの画期的な部分になるのですが、この様な料金体系が日本に上陸する際にJASRACなどの日本の音楽著作権管理事業者にどの様に解釈され、また、どのような形での利用料の徴収に繋がるのかが注目されます。
どちらにせよ日本上陸の際には話題になると思うのですが、mixiという最大手の壁にMySpaceも阻まれている感もありますし、AmieStreetが日本でどれだけ定着していけるかは、未知数な部分も大きいように思います。
タグ:AmieStreet

2007年11月15日

Bruce Springsteenの曲がラジオ局でボイコトットされるという事

暗いニュースリンクさんのこの記事によるとBruce Springsteenの新作アルバム『Magic』の曲が保守的なラジオ局でボイコットされているとの事。

まあ「Radio Nowhere」なんてラジオで聞く為の曲なわけですから、バンバンラジオで流すのが粋ってものだし、Bruce Springsteenにしてみたら屁のツッパリにもならないのでしょうけど。

非常に馬鹿馬鹿しい話ではあるのですが、同時に諸外国のアーティストは戦っているのだなと思うわけであります。
日本では政治と音楽が結びつく事も少ないですし、烈火の如くくだらないレベルで放送を自粛するパターンはあれど、歌詞が政治的だからという理由で放送を自粛されるケースはあまり見られません。
ロックンロールを形成する一つの要素に社会に対するフラストレーションというのは必ずあるはずで、その要素が現在の日本のロックバンドには希薄である事が、ジャパニーズロックンロールを審判する際のポイントになっているという見方も出来るような気がします。

その意味ではひたすら戦い続けているBruce Springsteenは信頼出来るし、戦いながら再構築したロックンロールアルバムを発表したBruce Springsteenは素晴らしいと思います。

確かにBruce Springsteenをリアルタイムで聞いてきた人にしてみたら、『Magic』を聞くより初期のアルバムを聞いた方がマシなのかもしれないし、実際にその様な意見もチラホラ見かけるのですが、個人的にはそんな事より前に進み続けている現在のBruce Springsteenの素晴らしさを伝える事の方が重要な気がしています。

もちろん、新作を糾弾する事で過去の作品の素晴らしさがはっきりと伝わるのならば、それは素晴らしいレビューだと思うのですが、批評の為の批評はポーズにしか見えないし、作品と向き合えていないのであれば音楽ライターやラジオ局は口をつぐむべきではないかなと思うわけであります。


さて話は変わりますが、暗いニュースをもうひとつ。

先日amazonの冬のセールご紹介したのですが、新たに
輸入盤キャンペーン 2枚買ったら10%OFFというキャンペーンが始まりまして、これがなんと冬のセール商品にも適応という事で輸入盤が更に割引になっています。
第二段のセールが始まると知らずに、嬉々としてセール商品をガッツリ買い込んでしまった自分にとって見れば暗いニュースなのですが、同時にセールに被せて更にセールを仕掛けてくるamazonの強かな販売戦略に感心してしまいました。


という事でBruce Springsteen『Live in Dublin』もセールになってますので興味のある方はどうぞ。

Live in Dublin
B000P1KTVY
Bruce Springsteen with the Sessions Band


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2007年12月20日

「ダウンロード違法化」は日本を救う

既にネット上で散々話題になっている「ダウンロード違法化」の件に関して少々。

Yahooニュースのトップで報じられましたし、各所で話題になっていますので、既にご存知の方も多いと思います。
詳しいエントリーが沢山ありますので、概要は参照して頂くとして雑感程度に。

概要
私的録音録画小委員会:「ダウンロード違法化」不可避に(ITmedia News)

大抵のサイトで書かれている様に結論ありきのポーズが「パブリックコメント」だったわけでして、半可思惟さんこのエントリーによると
先日公表された本件中間まとめに対するパブリックコメントは、7500通中、6000通がダウンロード違法化反対の意見を提示していたという。うち、4200通がテンプレートを利用したものだったとはいえ、逆にいえば、非テンプレの違法化反対が1800通で、残りのパブリックコメント(1500通)より多い。
という事で、日本って確か民主主義の国でしたよね?と思わざるを得ない印象。

著作権を持つ音楽はそれを楽しむ人がいて成立するものだろうし、産業として成り立つ為には、ことさらに消費者の存在を無視できないと思うのですが、肝心な民意は果たして何処へ行ってしまったのでしょうか?

外圧や黒船的で圧倒的な存在が現れない限り、仕組みを変えたり枠を広げられなくなっている日本において、クリエイティブで技術的に優れた世界でスタンダードになる様なWEBサイトやシステムは生まれてきていないように思います(コミュニティサイトという面から言えば、圧倒的なアクセス数と利用者を誇る2ちゃんねるとmixiがありますが)。
インターネットという業界で、日本が世界に誇れるはずの技術力や発想力を生かしきれていないような気がするのは、果たして自分の気のせいでしょうか?

ありがたい事に「ダウンロード違法化」という極めてインパクトの強く、インターネット利用者にとって身近な問題(個人的にはP2Pの問題、輸入権の問題、CCCDの問題、JASRACの問題以上に大きな問題だと思っています)が降りかかってきた事によって、今まで以上に「ダウンロード違法化」がネット上で取り上げられ、議論が活性化すると思います。
自分の目にはこの「ダウンロードの違法化」の一番の問題点は定義付けが定まらず、議論が煮詰まらないまま法律の制定に踏み切ろうとする早急さのように映ります。
それが新しいものを創り出す為の下地を闇雲に壊す事に繋がってしまい、想像を止め迎合し続けてしまう事になるのであれば、日本の優秀なクリエイターの質の低下を招く可能性は否定出来ないと考えます。
既得損益を守る事に固執するあまり、本質的に大きなものを失うのであれば、それこそ悪法と言わざると得ないと思います。

思いっ切りポジティブに逆説的に考えれば、手遅れになる前に処置出来る可能性が残っているだけ、これだけ大きく取り上げられた「ダウンロード違法化」の問題は日本の音楽産業を救う可能性も持っているわけです。

果たしてどれだけ多くの消費者が建設的な声を上げる事が出来るでしょうか?

しっかりと受け止めて考えて行きたいと思います。

2008年05月17日

『バンドライフ』―バンドマン20人の音楽人生劇場独白インタビュー集(BYインタビュアー吉田豪)を読む

身内の友人の出版社から出た本という事で、書評を頼まれましたので今回は趣を変えまして本の紹介です。

幸い頼まれた本が、丁度自分が購入を検討していた本だったので、即Amazonで購入。
80年代のバンドブームを彩ったバンドマンのインタビュー集なのですが、インタビュアーが吉田豪氏という事で非常に興味深い内容でした。プロレス関連で名前が挙がる事が多かった為、そのジャンルでのイメージが強かった吉田豪氏だったのですが、良い意味で期待を裏切ってくれましたし、実際吉田豪氏は音楽にも非常に造詣が深い方だったので、かなり踏み込んだインタビュー内容で質も高く、一気に本を読み上げることが出来ました。
インタビューを受けている人の半分以上は自分がリアルタイムで聴いてきたバンドの方ですし、非常に感慨が深い内容だったのですが、同時に今まで名前だけで聴く機会が無く通り過ぎていたバンドの音源を買い漁りたくなるという罪作りな内容でもありました。

以下がインタビューが収録されている20人の錚々たるメンバー

森若香織(GO-BANGS)、氏神一番(カブキロックス)、関口誠人(C-C-B)、ダイヤモンド☆ユカイ(レッド・ウォーリアーズ)、水戸華之介(アンジー)、中山加奈子(プリンセス・プリンセス)、阿部義晴(UNICORN)、いまみちともたか、BAKI(GASTUNK)、石川浩司(たま)、サンプラザ中野(爆風スランプ)、サエキけんぞう(パール兄弟)、NAOKI(ラフィンノーズ)、KERA(有頂天)、仲野茂(アナーキー)、MAGUMI(LA-PPISH)、KENZI(KENZI&THE TRIPS)、イノウエアツシ(ニューロティカ)、ダイナマイト・トミー(COLOR)、大槻ケンヂ(筋肉少女帯)

これらのバンドマンの生い立ちやバックグラウンド、当時のバンド内で起こった事はもちろんの事、この本の多くを占めているのはドロドロとした「金」や「音楽業界」の裏側や歪んでいく人間関係の話。
当然、当時は表立ってなかった話が殆どですので、当時の業界の裏側も覗き見る事が出来ます。
それにしてもバンドマンは儲からない職業で、その有名税と引き換えに得られる収入の少ない事少ない事。煌びやかに見えた日本における80年代のバンドブームも、蓋を開けて覗いてみれば事務所やレコード会社がバンドの取り分を搾取しただけという身も蓋もない事実が赤裸々で、非常に考えさせられます(もちろん契約という名の下だが、当時はその辺がかなりいい加減)。
このように書いてしまうと、恨み辛みが多い非常に暗いインタビュー集かと思われるでしょうが、決してそんなことは無く、全てのバンドマンが前向きで明るく、笑い話として当時のエピソードを語っています。

特に印象に残ったのは関口誠人氏、いまみちともたか氏、BAKI氏、NAOKI氏、KERA氏あたりのインタビューで、色々な大人の事情と音楽家としてのプライドや自我との葛藤が見て取れる非常に価値の高いテキストになっていると思います。

そして、このインタビュー集の優れている点は、当時の音楽シーンを読み解く事で日本の音楽シーン自体の歴史を顧みる事が出来るという点なのですが、同時に横で繋がっているバンド同士の関係性も読み取れる点も素晴らしいです。
深く掘り下げられた其々のインタビューを縦軸と横軸でリンクしながら展開させている事が、このインタビュー集を一方の視点だけに偏ったテキストにさせていないし、歴史的な資料として価値の高いインタビュー集へと昇華させているのではないかと思います。

band-life表1_4帯アリ.jpg


バンドライフ―バンドマン20人の音楽人生劇場独白インタビュー集
吉田 豪
4862016146


ということで、1970年前後に生まれた音楽リスナーの方にはドンピシャの一冊であり、それ以外の世代の方には日本の音楽シーンの歴史を補完する貴重なインタビュー集である一冊。

自信を持って必読といえると思います。
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