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2007年11月23日

Milburnが乗り越えたセカンドアルバムの呪縛『These Are the Facts』

ファーストアルバムがヒットしたアーティストにとって、セカンドアルバムというのは乗り越えなければいけない大きな壁で、過去に発売されたセカンドアルバムの多くがその壁を乗り越えられずに、いつしか消えていきました。
これはアーティスト側の問題だけでなく、レコード会社のプロモーションの問題も大きいのですが、たとえ良い作品であってもリスナーに届かず、評価されないままの作品も数多くあります。

ただ、現代の様にインターネットで多くの情報を得る事が出来る時代においては、プロモーションの形も変わってきているし、ブログなどで個人が情報を発信出来る為、真の意味での口コミマーケティングの威力が発揮されるのではないでしょうか(自分はその究極の形をmusiraに求めているのですが)。


という事で、本国イギリスでもここ日本でもほとんど注目されなかったMilburnというバンドのセカンドアルバム『These Are the Facts』に関して。

Milburnというバンドはイギリスのシェフィールド出身の為、当然同郷のArctic monkeysと比較されてしまいます。Arctic monkeysのツアーサポートの経験もあり、その音楽性もさることながら、ボーカルJoe Carnallの声質もAlex Turnerに似ているとあれば比較されるのも仕方が無い事かもしれません。
しかし、Milburnのセカンドアルバム『These Are the Facts』Arctic monkeysが超えられなかったセカンドアルバムの壁を軽く飛び越えた傑作となりました。

『These Are the Facts』の素晴らしさは、暗く沈みながらも希望のあるメロディで統一された世界観の確立と個々の楽曲のクオリティの高さという事になるのですが、まるでカウボーイが戦いに挑むような緊迫感を保ちながら、親しみやすさと疾走感を失わない出来栄えは特筆に価すると思います。
個人的には前作『well well well』では楽曲個々には可能性を感じたものの、アルバムトータルでのクオリティには不満が残ったのですが、今作はわずか一年のスパンで届けられたとは思えないほど腰が据えられた出来で、アルバムトータルでの完成度を追求した結果、深みのある独特の世界観も形成されたように思います。

ウェル・ウェル・ウェル
ミルバーン
B000GUK5VS


シングルとなった「What Will You Do (When the Money Goes)?」はもちろんの事、楽曲的にも粒揃いが多い『These Are the Facts』ですが、特に1〜3曲目の流れと7〜9曲目の流れが素晴らしく、「Cowboys & Indians」「Count To 10」といった楽曲の素晴らしさを際立たせています。
歌詞と対訳を見てないので詳細は不明ですが、音楽だけでその世界観を伝えられるのはこのアルバムの大きな強みだと思っていて(その曲のタイトルやジャケからもウェスタン映画的な世界観は感じられるのですが)、セカンドアルバムで新たな世界観を構築し損ねるバンドが多い中、Milburnが良い意味で裏切ってくれた事を嬉しく思います。

These Are the Facts
Milburn
B000TUNBU2


輸入盤をずーっと聞き続けた『These Are the Facts』ですが、国内盤がもうすぐ発売になります。
ボーナストラックが沢山入るようなので興味のある方はこちらをどうぞ。

ディーズ・アー・ザ・ファクツ
ミルバーン
B000XAMDNE


冒頭でArctic monkeysとの比較の話を書いたのですが、実はMilburnの壁は今後にあると思っています。
なぜならファーストアルバム『well well well』もイギリスで32位が最高位、『These Are the Facts』も51位とセールス的には芳しくなかったわけで、彼らを待ち構えている別の意味での大きな壁を乗り越える必要があるからです。
まだ20歳そこそこのMilburnのメンバーが本当の壁を乗り越えて、末長く音楽活動を続けて行く事を心から願っています。

それこそがMilburnが提示した『事実』なのだから。


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