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2007年09月29日

何故「Hey There Delilah」はヒットしたのか?Plain White T'sの『Every Second Counts』

日本と外国での盛り上がりに温度差を感じるアーティストは数多くいますが、多くの場合は日本での音楽雑誌や販売店での取り扱いの規模や、国内盤の発売の有無、そしてレコード会社のプロモーションが温度差を作り出しているように思います。

ご存知のように日本でも大量の輸入盤が流通しているので、耳の早いリスナーの多くは海外で新しくデビューしたアーティストを気に入った場合、国内盤の発売をじっと待ってはくれません。
もちろん、対訳やボーナストラック、価格、発売日などの多くの要素が消費行動に関係しているので一概にはいえませんが、一番お金を落としているであろう音楽リスナーの購買欲求を殺いでしまう事は懸命でないでしょう。
そしてその後、国内盤が出たとしても本国に比べてセールスは芳しくないという場合も多く、その結果、そのアーティストが次に発売したアルバムの国内盤が見送られる。
この様な現象も少なくは無いと思います。


そして負の連鎖が続けば、日本に住んでいる事で海外のシーンに取り残されてしまうという印象さえ与えてしまうでしょう。


もちろん、海外でも発売直後は話題になっていなかったにもかかわらず、発売してからかなりの時間を要してヒットしたりする場合もあります。
そうなると更に状況は深刻で、日本国内には情報が入ってこなかったり、国内盤が発売されているにもかかわらずプロモーションの期間が終わっていたりで、話題にすらならない場合もあります(大手のレコード会社ならアルバムを再発売する力技もありますが)。


ということで、今回はアメリカとイギリスでヒットしているにもかかわらず、日本では全くといって良いほど話題になっていないPlain White T'sというバンドのご紹介。

Plain White T'sは2000年にデビューし、4枚のアルバムを発表していますので、かなりキャリアの長いバンドです。
このキャリアの長いPlain White T'sがいきなり「Hey There Delilah」という曲で大ヒットを飛ばし、ビルボードチャートとUKチャートの両方で1位を獲得しています。
「Hey There Delilah」は2008年のオリンピック出場を目指しているコロンビアの女性選手Delilah DiCrescenzoにインスパイアされて書かれたものらしく、元々は前作『All That We Needed』に収録され、シングルカットされた曲でした。

All That We Needed
Plain White T's
B000777J6O


そしてその2年後にもう一度シングルとして発売。その結果大ヒットというかなり異色のヒットとなっています(今作『Every Second Counts』にも「Hey There Delilah」は再び収録)。

エヴリー・セカンド・カウンツ
プレイン・ホワイト・ティース
B000KF0TJM


国内盤は今年の3月に発売されているのですが、諸外国でヒットしたのは夏ぐらいですので、日本は取り残される結果に・・・


「Hey There Delilah」の曲自体は何の変哲も無いアコースティックなシンプル極まりない曲で、現在のチャートの中ではかなり異彩を放っています。
ただ、そのシンプルさこそが逆に新鮮でもあり、メロディの良さだけで人を惹きつけている事がヒットに繋がっているという稀有の曲でもあります。

そして「Hey There Delilah」ばかりが注目を集めているPlain White T'sですが、アルバム自体は良質のパワーポップサウンド満載で、ぽっとでの一発屋というよりも、妙に安心感のあるサウンドを聞かせてくれています。

どちらかというとポップパンク/エモのジャンルでデビューしたPlain White T'sが、完全にその枠を超えたサウンドを聞かせてくれるのは、積み重ねたキャリアに裏打ちされたものだろうし、良質なサウンドを提供し続ける事が出来るだけの下地がしっかりあるバンドだと思うので、「Hey There Delilah」の大ヒットで変にペースを乱す事無く、今後も作品を作り続けて欲しいものです。

14曲のライブ映像が収録されたDVD付もお勧めです。自分はこっちを買いました↓
Every Second Counts
Plain White T's
B000TN3Z96




冒頭で
そして負の連鎖が続けば、日本に住んでいる事で海外のシーンに取り残されてしまうという印象さえ与えてしまうでしょう。
と書きましたが、実はこれ、CDなどのパッケージ販売に限る話で、インターネットとダウンロード販売を使えば世界中の情報と音源が簡単に手に入るし、MySpaceやYouTubeを使えば視聴も出来ます。

だから、インターネットユーザーはそれほど困っていないのかもしれません。

むしろ困るのは既存の販売店とレコード会社であって、これはもう深刻なところまで来ているといって良いと思います。

それを打破する為に、販売店はもっと店舗での対面販売の利点を生かした販売方法を取るべきだし、レコード会社は付加価値をつけやすいパッケージ販売の利点を生かした商品を提供すべきでしょう。

もちろん、付加価値ばかりで価格を吊り上げたパッケージは声を大にしてノーだし、選択肢が広がったリスナーはそんなに馬鹿ではないですよ。



さてさて本当に困っているのはどっちでしょうか?


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