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2007年08月09日

本当の敵を炙りだすThe Enemyの『We'll Live And Die In These』

実は竹の子状態のUKの新人バンドの総括をしようと思い立ち、まずは最近話題のThe Enemyあたりのレビューでも・・・と思ったのですが、ここである問題が。

自分の場合レビューを書く時には、まずブログ検索やサイトを巡回してレビューを探して読む事が多いのですが、The Enemyのアルバムタイトル『We'll Live And Die In These』が某炎上ブログのエントリーのタイトルになっておりまして、検索しても某ブログの話題ばかりで肝心のレビューが中々引っかかってこない・・・
ご存知の方も多いと思いますが、一応説明しておくと、炎上しているブログは民主党の議員秘書である石田敏高氏のブログ「石田日記」で、詳しい経緯はブログを参照して頂きたいと思います。

普段なら政治と宗教の話はスルーしているのですが、今回の件には少しだけ触れておきます。

丸川珠代議員が数年の間、選挙権を行使していない身でありながら「日本人でよかった」というスローガンを掲げた事に対する違和感は自分にもあります。自分は「日本人でよかった」というより、「日本に生まれてよかった」とか「日本で暮らせて幸せだ」というスローガンの方が政治を正しい方向へ導くように思うのですがどうでしょうかね?

まあ、石田氏のエントリーには多くの人から指摘している通り、稚拙な表現もあるのですが、「音楽好きなんだな・・・この人」というタイトルの連発ですので、別の目線で見てみると面白いかもしれません(でないと注目が集まるエントリーにThe Enemyのアルバムタイトルを持ってこないでしょうし。まあバンド名も含めて皮肉のつもりだと思うのですが)。


該当記事はこちら


という事で、本題に入ります。

The Enemyはバンド結成から2ヶ月でレーベル契約した事が話題を呼んだ新人バンドで、しかもそのレーベルがStiff Recordsだったという事で、更に注目を浴びました。Stiff Recordsというのは70〜80年代に有名アーティストを多く輩出した名門レーベルで、有名なところでは、Nick Lowe、Elvis Costello、The Damned、Ian Dury、Dr. Feelgood、Madness、The Poguesなどなどですので、パンクからパブロックへの流れを生み出したレーベルといえるでしょう(Kirsty MacCollTracey Ullmanなどの名前が見られるのも必然とはいえ興味深いですよね)。

The Stiff Records Box Set
Various Artists
B0000032VR


そのStiff RecordsThe Enemyのデビューシングル「40 Days And 40 NIghts」の為に休止していた活動を再び開始したというから穏やかではありません。
この様な経緯があってThe Enemyはデビューしてますので、まさに鳴り物入りのデビューといえますし、しかもデビューアルバムである『We'll Live And Die In These』がUKのチャートでNO.1を獲得してしまいましたので、ある意味、UK新人バンドの中では敵無しの状態になっています。
これはThe Enemyの音楽性から見て、少し前まで話題になっていたニューレイブというシーンの流行から反動とも考えられますし、移り気なイギリスの音楽シーンの中での象徴的なチャートアクションだともいえると思います。
これはもう方々で散々書かれている事なんですが、確かにThe Enemyの音楽は王道UKロックといえるものです。しかし、その一言で語りつくされない魅力があるからこそ多くの人の支持を集められるのではないのでしょうか。
The Enemyのただひたすらにまっすぐな曲群は時代錯誤の聞くに堪えない音楽だと解釈する人もいるでしょう。ただ、誤解して欲しくないのは彼らの音楽が90年代以降のバンドからの影響を受けただけのものでは無いという事で、彼らはお金がなくてCDもろくに買えなかったわけでもなければ、たまたま音楽をやってみたらデビューできたという類のものでも無いという事。
彼らにはロックンロールの深い素養があると思うし、一回りしてこの地点に辿り着いた音楽だからこそ、多くの人の共感を得られるのだと思います。もちろん、この事は音楽の上っ面だけ聞いていてわかる事ではなく耳を澄ませば聞こえてくる部分なのだと思いますが。
多くの人の印象に残るメロディを生み出す事は、本当の意味での天才でなければ一朝一夕で出来る事ではないし、The Enemyの吐き出しているメロディは、明らかにメロディを積み重ねて来たものから零れ落ちて出来たものだと思います。
その部分にこそStiff Recordsと契約する必然性があると思うし、パブロックを見守り続けたレーベルと共鳴する部分があるのだと思います。
The Enemyのやたらと抜けの悪いように聞こえるサウンドや野暮ったい歌詞にも歴史と理由があるというわけです。

ウィル・リヴ・アンド・ダイ・イン・ジーズ・タウンズ
ジ・エナミー
B000Q7ZHV4


ジ・エナミー



The Enemyには他を圧倒する引っ掛かりがある。

この事は否定出来ない。

oasisが体現したロックンロールのダサさと圧倒的な大衆性。

本当の意味でそれを引き継ぐ存在は、今のところThe Enemyしか見当たらない。

それもまた否定出来ないと思います。


以下、備忘録。

自分が今年になって購入したUKの新人バンドのアルバムは以下の通り(記憶が曖昧であまり自信ないですが、思いつく限り)。

Enemy

『We'll Live And Die In These』


Good Shoes

『Think Before You Speak』


Horrors

『Strange House』


Hot Club De Paris

『Drop It Till It Pops』


Ripps

『Long Live The Ripps』


Pigeon Detectives

『Wait For Me』


Twang

『Love It When I Feel Like This』


View

『Hats Off To The Buskers』


Mumm Ra

『These Things Move In Threes』


Maccabees

『Colour It In』


Short Warning

『Safety In Numbers』


Fields

『Everything Last Winter』


Apartment

『Dreamer Evasive 』


Fratellis

『Costello Music』


Larrikin Love

『Freedom Spark』


747s

『Zampano』


Holloways

『So This Is Great Britain』


Winterkids

『Memoirs』


Fury Of The Headteachers

『You Took A Scythe Home』



これらの作品は時間を見つけてレビューを書きたいと思っています。

万が一、レビューの要望等があるようでしたら、お気軽にお声を掛けて下さい。出来るだけ書かせて頂きます。


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