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2007年06月28日

Paul McCartneyのPaul McCartneyたる所以『Memory Almost Full』

Beatlesについて考え出すと、尽きる事無く妄想は膨らむ続けるのですが、自分にとってのBeatlesは年齢と共に変化してきました。

幼少の頃、Beatlesの関わる言葉の中で最初に憶えた単語はJohn Lennon、そしてYesterday

で、Paul McCartneyを知るのはYesterdayを作った人としてじゃあなくて、Beatlesを解散させたメンバー。

捻くれ者の自分はGeorge Harrisonの曲ばかり聞いてみたり、John Lennonのアバンギャルドな一面に心惹かれたり。

結局Paul McCartneyを追いかけたのは、「The Long and Winding Road」にはまってから(これだってきっかけはチューリップの青春の影にそっくりだったから)なので、結構遅かった気がします。
だけど、結局のところBeatlesのメンバーのソロアルバムで一番聴いているのはPaul McCartneyの作品(一番作品数が多いことを差し引いても)で、いつの間にかに自分の中でBeatlesを構成する要素の中で最重要因子になってしまった。

それが自分にとってのPaul McCartneyという事になります。


そんなPaul McCartneyの新作『Memory Almost Full』が、以前も少し紹介したスターバックスのレーベル「Hear Music」から発売になっています。

既に「Dance Tonight」があちこちで流れていますので、この曲を耳にした人は多いと思います。「Dance Tonight」を初めて聞いた時は他愛の無いPaul McCartneyらしい良い曲だなと思っていたのですが、聞けば聞くほどこの曲はそんなレベルじゃないな・・・と、いつの間にかに洗脳されてしまったようです。
「Dance Tonight」を聞いてまず最初に、マンドリンの音が耳に残ると思うのですが、Paul McCartneyの曲でマンドリンを全面にフューチャーした曲というのは記憶に無く、その意味では新境地になるのかもしれません。「Dance Tonight」のコード自体は3コードの単純なものに聞こえるし、メロディも二つのラインだけで構成され、楽器も必要最低限。しかし、そのメロディと最小限の音にとどめたアレンジ自体が近年のポピュラーミュージックに欠けていたものであり、シンプルイズベストを高らかに宣言しているように聞こえるこの曲の、本当の意味での凄まじさは、一聴して理解できる類のものではないのだと思います。
この様に「一見他愛の無い曲だが実は・・・」みたいな曲ををサラッと書けてしまうのがPaul McCartneyのPaul McCartneyたる所以だと思うのですが(多分、本人は意識してないと思うのですが)、今作『Memory Almost Full』はその才能が真直ぐに発揮された傑作だと思います。

まず冒頭3曲の流れが素晴らしく、ここでもう既にいわゆるポップでロックンロールなPaul McCartneyの王道を見せつけており、冒頭3曲でやられてしまうアルバムの時点で今作が傑作である可能性ははるかに高いというわけです。
また、今作はシンプルな音に寄り添うようにシンプルな歌詞も目立ち、3曲目のバラード「See Your Sunshine」の歌詞は離婚したヘザー・ミルズに向けられたものだと言われているのですが、これは多分Paul McCartneyの素直で正直な気持ちなのではないかなと思います。
だけど、歌詞や主張が本人が意図していない方向に解釈されてしまうのもPaul McCartneyらしいところで、きっとこの曲も皮肉だと解釈されてしまう。
しかし、それこそPaul McCartneyのPaul McCartneyたる所以ではないかとすら思わせてしまいます。

そして、このアルバムが単純なロックアルバムで終らないのは、「Vintage Clothes」の様に遊び心が効いた実験的な曲を皮切りに、メドレー的に曲が連なっていくというハイライトをアルバム終盤に用意している部分を見ても明らかであり、この流れを組み込んでいる事が今作をPaul McCartneyの2000年代を代表する作品に押し上げている要因になっていると思います。

Memory Almost Full (Ltd. Deluxe Edition)
Paul McCartney
B000PMLFRU


Paul McCartney - Memory Almost Full


ちなみに自分が購入した『Memory Almost Full』は二枚組の限定盤で、ボーナスディスクにはボーナストラックと本人による全曲解説インタビューが収録されていて、英語に堪能ではないので、細かいニュアンスは分からないのですが、Paul McCartneyがノリノリ(のように聞こえる)で解説してくれます。
レコード全盛期を髣髴させる特殊パッケージも無駄に豪華で楽しめます。

価格もそれほど高くは無いので、興味がある方はこちらをお勧めいたします。


最初聞いた時、「Dance Tonight」のメロディは「I've Got a Feeling」のジョンのパート(※)に雰囲気が似ているなと思ってて(Everybodyですしね)、多分これも本人は意識していなかったんだろうけど、何だかそれも嬉しくて微笑ましくて。


未だに新しく色々な想像を膨らませる事が出来るBeatles。
いつまでも沢山の人に聴かれ、続いていく音楽。
それこそがポピュラーミュージックというものだから



※アルバム『Let It Be』に収録。「I've Got a Feeling」はポールの「I've Got a Feeling」と、ジョンの「Everybody Had A Hard Year」をミックスさせた曲。ここでは「Everybody Had A Hard Year」の部分を指す。

2007年06月24日

サイト紹介その4

Kemji's weblog--wataridori日記--さんに取り上げて頂いたのでご紹介。Teenage FanclubAimee Mannの記事もあって、自分もシンパシーを感じるブログなので、興味のある方はぜひ!

Youth Groupに関しての記事で取り上げて頂いたのですが、その中にYouth GroupTeenage Fanclubに影響を受けているという話もありました。
バンド名のニュアンスも似てますしね・・・

正直なところYouth Groupの最新アルバム『Casino Twilight Dogs』のソングライティングは、まだまだTeenage Fanclubのレベルまでは達してないのですが、その垣間見えるセンスの原石が磨かれた時に素晴らしいバンドになるのではないかと思います。

しかし何度聞いてもYouth Group「Forever Young」のアレンジは良いですね。
改めてカバー曲の理想的な再構築のスタイルだと思います。

本年度NO.1の好カバー曲Youth Group「Forever Young」


当サイトをご紹介頂いたサイト様を今後もご紹介いたします。
相互リンクも募集いたしておりますので、お気軽にご連絡下さい。

2007年06月22日

日本初くるりの全曲試聴とBadfingerを顧みる

本日からMySpaceでくるりが新アルバムの全曲を発売前に先行公開するというニュースです。

既にご存知の方も多いでしょうし、アメリカのMySpaceでは珍しくない事ですが、これは日本のアーティストとしては初めての試みで画期的な事だといえるでしょう。

試聴できるのは新アルバム『ワルツを踊れ Tanz Walzer』で、MySpaceのプロフィールページで22〜24日間の3日間、収録曲全編を聞くことが出来るそうです。

くるりのMySpaceはこちら

ワルツを踊れ Tanz Walzer
くるり
B000PWQPOI


既に発売されているシングル「Jubilee」は非常に丁寧に作られた印象のある楽曲で、風貌がすっかり音楽家になってしまった岸田繁のコンセプトがウィーンにあるのであれば、その意味では非常にマッチしています。
「Jubilee」が持つサウンドの崇高さとは裏腹に、メロディのフレーズが何処か親しみが持てて耳に残るのは、恐らくBadfinger「Without You」に節回しが似ているからで、もう何かそれだけで切なくなってしまいます。
「Without You」はマライア・キャリーのカバーで知られていますが、実は物凄く因縁深い曲で、非業のバンドとして知られるBadfingerの歴史と切り離せない曲だといえます。
Badfingerの中心人物であるピート・ハムとトム・エヴァンズが共に音楽とビジネスの狭間で消耗した結果、二人とも首を吊ってしまった(特にトム・エヴァンズは「Without You」の権利で揉めていた)わけで、BadfingerBeatlesの弟分的にアップル・レコードからデビューをしながらも、バンドの終焉は非常に寂しいものとなってしまい、良質な楽曲を残しながらも報われていないバンドといえるかもしれません。

今日は偶然『Magic Christian Music』を聴いてました。Badfingerを顧みながら、くるりの『ワルツを踊れ Tanz Walzer』を試聴する。
こんな聴き方も良いかなと思います。

Magic Christian Music
Badfinger
B00000DRD6


という事で、Beatlesに繋がったので、次回はタレ目の人のレビューを書けたらなと思っています。

2007年06月21日

プログラム作成開始!

音楽データベースプログラム作成が、ついに決定致しました!

昨年より何人かプログラマーの方と面談してきた結果、地元のプログラマーの方にプログラム作成を依頼する事が決定し、今月からプログラム作成が開始されました。

先日、作成した契約書にて正式に契約を交わしましたので、ようやくこの企画が本格的に走り出したという事になります。

ちなみにプログラム作成のプロジェクトチームは3〜4人程度になる予定で、完成まで3ヶ月。試用期間を経て年内にサイトオープンというのが今後の流れになります。

プログラマーの方を選出するにあたってポイントとなったのが、

1、こちらが希望する機能を(技術的に可能な限り)制限無く作成してくれる事

2、誰もやっていない、新しい試みに意欲的に取り組んでくれる事


この2点が大きなポイントになりました。
(もちろん予算があるので予算内でですが)

依頼を決めたプログラマーの方と何度もお会いして話したのですが、話をしていて印象に残ったのが「今までに挑戦した事のないプログラムへの意欲」であって、仕事として以上に「面白い事をやってみたい」という気持ちを感じました。

モノを製作する上で一番大切な気持ちというのは、今までに無い新しいモノを構築していく喜びだと思いますし、それはプログラムに限らず、モノ作り出す人なら誰しもが抱く初期衝動ではないでしょうか。

その辺の気持ちが伝わってくる人にプログラムをお願い出来て良かったのではないかと思っています。
もちろん、これから様々な協議を重ねてサイトをより良いものにしてから、一般公開に漕ぎ着けたいと思っていますので、本番はこれからという事になります。

ただ、間違いなくサイト作成は進んでいますし、何かが変わっていく確信もあります。もちろん、今回の音楽データベース作成の企画は何よりも音楽リスナーの皆さんの協力無くしては成り立たないものですし、より一層多くの人にお知らせしていきたいと思っています。
今後は試用期間中にサイトを利用して頂き、機能やサイトの使用感を試してもらって改善点をサイトに反映させたいと思っていますので、モニターのような感じでサイト作成に参加してもらえれば非常に嬉しいです。

興味のある方は以下をご参照下さい↓


当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』では、音楽データベース作成に協力してくださるサイト様を募集しております(「サイトが出来れば会員登録するよー」ってなくらいの気持ちで大丈夫ですので)。当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』をサイト内でご紹介頂くか、リンクを貼って頂ければ、こちらでもリンクを貼らせて頂きますので、ご一報下さい。

mixi内にコミュニティも作っておりますので「こんな機能があったら便利だなー」など何か御意見・御感想ありましたら、気軽に参加して頂ければ助かります。

そちらもどうぞ宜しくお願いいたします。
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2007年06月16日

補助金申請のヒアリングに行ってきました!

という事でサイト作成経過で随時報告している補助金の件でご報告です。

何とか間に合わせた補助金の申請終了後に、ヒアリングの日時が決まったのですが、どの様な事を聞かれるのか分からない為、結構な下準備をして会場に向かう事にしました。

まずは、企業面接の流れを調べて最低限のマナーを頭に入れ、聞かれそうな事を何度もシュミュレーションする事から始め・・・
最終的にはそれらを書面にまとめる事(いわゆるカンニングペーパーを作る事)にし、利用出来そうな資料を多数持参で挑む事にしました。
自分は企業面接の経験が乏しい為、ここは素直に一般的な面接のマナー通りに実行する事にしました。まず第一に、『面接に遅刻をする事ご法度!最低でも三十分前には会場に!』と書いてありましたので、張り切って一時間前に会場到着・・・

したのはいいのですが、会場のドアを開けるとそこには驚くべき光景が繰り広げられていたのでした・・・


面接官が3〜4人テーブルに並んでいる部屋に、ノックして『宜しくお願いしますっ!』と元気良く入室するという、いわゆる一般的な面接のイメージだったのですが、これが全く違いまして。
恐る恐る入室してみたら普通のテーブルが4つほどあってパーテーションで仕切られているわけです。そして、その各テーブルごとに面接官が2名、企業側が2〜4名で着席している状態で、面接というより会議中といった雰囲気。ですので、一つの部屋に20人以上が詰め込まれている会場に単身で乗り込んだ自分は場違いというわけで、「一体何をしに来たんだ?」的な冷たい視線を浴びせられている気になってしまいました。

仕方なく係の方に小動物のように怯えきった目で「次の順番だと思うのですが、待たせてもらっても良いですか?」と尋ねると「もうすぐこの会場は誰もいなくなります。開始時間の10分前には係が戻ってきますのでそれまでは会場外でお待ち下さい」との回答。

・・・

という事で、見事一時間の待ち時間を手にする事が出来ました。

ガックリとうなだれて、大沢誉志幸ばりに途方に暮れたままロビーで大人しく待つ事に。

その後、無事にヒアリングは開始され、普段お世話になっている中小企業支援アドバイザーの先生と県の金融課の方に優しくヒアリングしてもらいました。
至近距離での面接だった為、カンニングペーパーの出番もなく、約一時間、脳内のプランをほぼ一方的にベシャリ倒し、何とかヒアリングを終える事が出来ました。

他の企業がウン千万単位のアプローチをしている中、桁違いに少ない申請額だったにも拘らず、丁寧にヒアリングしてくれた担当の方、本当にありがとう御座いました!
「非常に分かりやすく、上手な説明でしたよ」「面白い企画だと思うよ」と仰って頂きましたので、補助金が下りる可能性はゼロではないでしょうが、昨年に比べて予算が激減している中、昨年同等かそれ以上の応募数があったようで、非常に厳しい状況だとの事。
あまり期待せずに結果を待ちたいと思います。

結果はどうあれ企画をしっかりと説明は出来たと思いますし、今回の企画を一から説明する作業を繰り返す事で、説明する際のポイントも掴めて来ました。今回のヒアリングで、企画を言葉で正確に伝える事の重要性を改めて学ぶ事ができたと思います。


引き続き、当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』では、音楽データベース作成に協力してくださるサイト様を募集しております(「サイトが出来れば会員登録するよー」ってなくらいの気持ちで大丈夫ですので)。当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』をサイト内でご紹介頂くか、リンクを貼って頂ければ、こちらでもリンクを貼らせて頂きますので、ご一報下さい。

mixi内にコミュニティも作っておりますので「こんな機能があったら便利だなー」など何か御意見・御感想ありましたら、気軽に参加して頂ければ助かります。

そちらもどうぞ宜しくお願いいたします。
タグ:補助金
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2007年06月07日

JASRAC批判するなら、JASRAC管理曲のアフィリエイト外すという意思表示

P2Pとかその辺のお話さんに非常に興味深いエントリーがありましたのでご紹介。

「JASRAC批判するなら、そのJASRAC管理曲のアフィリエイト外そうぜ」

という事でして、この主張は非常に真っ当なものだと思います。
そして、管理人であるheatwaveさんの心の葛藤も理解できます。

当サイトでも何度かJASRACの問題を取り扱いましたし、JASRAC関連の検索キーワードで当サイトに辿り着いた方もいらっしゃるかと思います。

もちろん自分も、JASRACは問題点が多い機関だとは思ってますし、何らかの改善が必要であるとは思っています。
当サイトでJASRAC関連のニュースを取り上げているのは、批判もありますが、まず「JASRACという機関があるんだよ、日本の音楽業界にはこんな問題があるんだよ」という問題提起の為で、まだまだ存在自体知られていないJASRACを多くの一般のリスナーに知ってもらえればいいかなと思っているからです。
ただ、現在の日本の音楽業界とその著作権の管理体制を考えた時、JASRAC自体が無くなる事も無いと思ってますし、無くなったら無くなったで困る部分も沢山出てくると思います。この意味では現状JASRACは必要悪ではないかな?と考えている部分もあります。
自分はJASRACに対しての不満はあるものの、それ以上に日本の音楽業界の衰退を不安視してますので、フォーマットに関わらず、まずは音楽が売れてくれないと困るという気持ちもあります。だから、このサイトでは多くの人に聞いてもらいたい音源も紹介していますし、もっといえば良い音楽はガンガン売れて欲しいとも思っています。

その際、当サイトではアフィリエイトリンクを貼らせて頂いていており、中にはJASRAC管理の国内盤も含まれていますので、この点ではheatwaveさんの指摘している「JASRAC批判するなら、そのJASRAC管理曲のアフィリエイト外そうぜ」という部分に該当するのかもしれません。

ここで、当サイトにアフィリエイトを貼っている理由を説明しておくと、これは「音楽データベース」が完成した際、最終的にはアフィリエイトが収入の一部になるという事を意識しているからです。
このアフィリエイトが果たしてどの程度の収入になるのか?このデータ収集の為で、このデータがサイトの構成やデザインを考えていく上で重要になってきますし、現実問題、データベースサイトを維持し続ける為には必要不可欠と考えており、これが大きな理由といえます。
また自分は前述の通り、サイトで音源を紹介したいと思ってますので、現実的にジャケット写真を使いたいという場合は何らかのアフィリエイトのリンクにならざるを得ない部分もあります(これはジャケットの画像の著作権の絡みですね)。

まあ、もちろん腹の中では色々な事を企んでおりまして、音楽業界がより良い形でJASRACと共存する為には、抵抗勢力を作ってしまうのが一番だと思っております。
まずは「音楽テータベース」を中心としたリスナーに便利なポータルサイトを提供し、そこに多くの人を集まってくれば・・・

そこで初めて面白い事が仕掛けられると思っています。

もちろん、「JASRAC批判するなら、そのJASRAC管理曲のアフィリエイト外そうぜ」というのはひとつの意思表示として素晴らしいと思いますし、エントリー内でネタばらしされているように、まずは消費者である自分達の意識が変わらないといけない部分が大きいのだと思いますね、ハイ。

当サイトは、それを踏まえつつ、もっと前向きで建設的な方向で音楽業界と既存の機関が発展し、多くの人に良い音楽が届けば良いなと更に青臭く思っています。

理想論を語っているに過ぎないのかもしれませんが、その為に「音楽データベース」作りたいなとも思っているのです。

2007年06月04日

中村一義の先祖返りと100Sの『ALL!!!!!! 』

という事で前エントリーの続きです・・・

ここ日本において中村一義が90年代以降を代表するアーティストである事は疑いの無い事実で、同時にソロでデビューし実績を残した後に、バンド形態へ移行して作品を作り続けるという極めて珍しいスタンスを取っている稀有のアーティストでもあります。

また、中村一義の持つ特殊なカリスマ性は多くの人間を惹きつけるものであり、実際、自分の周りにも中村一義に対して特別な想いを抱いている人は多くいます。
しかし、同じ想いを抱いたはずのリスナーの中村一義に対する評価は大きく二つに分かれてしまう事があります。

あくまでもソロ時代の中村一義に思い入れを持ち(特にファーストアルバム『金字塔』)、それ以降を否定するのか、それとも中村一義から100Sに形態が変わっても全てを許容し、強い思いを持ち続けるのか、この両極端な評価を耳にすることが多いです。

では、今回のアルバム『ALL!!!!!! 』はどのように耳に届くのでしょうか?

前作『OZ』は圧倒的なボリュームに創意を詰め込んだ意欲作であり、ソロ活動から本格的にバンドでの活動にシフトしながらも中村一義自身が自在にタクトを振った感があり、方向性としては納得のいく作品でした。
そして今作『ALL!!!!!! 』では、よりバンドサウンドにこだわりを見せ、コンパクトでロック色の強いサウンドを中心に一気に展開していきます。
リードシングルである「希望」「ももとせ」の時点で、前作からの流れというより、バンドサウンドにシフトしていく事は想像できたので、そのこと事態には何の不思議も無いのですが、中村一義が掛け続けた魔法が、まるで魔力を無くしてしまったかのように、矢継ぎ早に昇華されるサウンドには少し物足りなさを感じます。
歌詞の面でも生と死に向きあった「Q&A」や政治的主張すら感じられる「なあ、未来」などシリアスな部分が今まで以上に目立ちます。これは、中村一義本人がインタビュー等でも語っている通り、自分のルーツの一部である中国(彼に1/4の中国の血が流れている事が最近分かったとの事)への想いも影響しており、それは「蘇州夜曲」のカバーからも推し量ることが出来ます。

中村一義がソロ活動時代に表現した閉塞感からの一縷の希望は、ありのままでむき出しの「希望」として表現され、どこかに違和感や引っかかりを感じながらも、それを吹き飛ばすくらいの瞬発力を見せたメロディラインはバンドサウンドとしてのアンサンブルの影に身を潜めています。
もちろん、サウンドの質は向上し、バンドとしては一応の完成形を見せている為、非常に聴きやすく間口の広い作品ではあるので、今作をきっかけに中村一義の音楽を聞く人は増えるのは間違いないでしょう。
その意味で今作『ALL!!!!!!』中村一義の音楽の入門編でもあり完結編でもあるといえるでしょう。

ALL!!!!!! (DVD付)
100s 中村一義
B000O5B1HM


宅録時代に叩いてた中村一義のドラムが好きだったとある友人は言いました。

その気持ちは非常に分かります。

その一方で、中村一義の頭の中で鳴っていた音は元々はこんな音だったのかもしれないなと『ALL!!!!!!』を聞きながら思いました。

安心感や信頼感をフッ飛ばしながらも感じる期待感。

それは『OZ』を聴いた時には微塵も感じなかった気持ち。

先祖返りした中村一義の表現する次の世界に思いを馳せたいと思います。

2007年06月03日

DVD付きCD価格の秘密と100Sの『ALL!!!!!!』

日本のCDの値段が高いという事は常々話題になる事で、リスナーのCD離れが進む一因ともいわれています。
音楽CDは再販制度(メーカーが商品の値段を決める)がある為、基本的に定価販売(時限再販〔6ヶ月〕や部分再販が採用されているので、期間後には自由に価格を設定できる)になっています。
この為、日本の音楽CDは長い間、物価の動向に関係なく、ある程度一定の価格を維持し続けています。
もちろん、この再販制度による著作権保護の一面も否定は出来ないのですが、消費者から見れば音楽業界の流通形態と価格の不透明さの方に疑惑の目が向きますし、現在の音楽業界の不振を見ていると再考の余地がある制度だと思います。


では、何故DVD付きCDは割引販売されているのか?

という話です。

簡単にいえばDVD付きCDは再販制度の適応外とされたからでして、これにも紆余曲折がありました。
当初、このDVD付きCDという商品は主に二つの理由から販売されていたように思います。

ひとつは単純に商品単価を上げる事による利益確保。

そしてもうひとつはCCCD(コピーコントロールCD)との抱き合わせ販売。

これは主にエイベックスを中心に行われていたのですが、当時、大多数のユーザーはCCCDを快く思ってませんでしたので、付加価値をつけることによる目くらましとして利用されていた感があります。
酷いものでは通常のCDがCCCDで、高額商品であるDVD付きのCDは非CCCDなどという露骨なものもありました。
CCCD自体がほとんど姿を消した現在では信じられない仕様ですが、実際にあった話です。

そしてその後、公正取引委員会からの指摘によりDVD付きCDは再販制度の適応外とされた為、販売店が価格を自由に決める事が出来るようになり、割引販売が始まったというわけです。
特にネット通販ではDVD付きCDの割引販売が当たり前のように行われるようになり、確か大手の通販ではAmazonが最初に大々的に割引を謳って売上を伸ばし、それに追随する形で他の大手通販のHMV等も割引販売を行ったのではなかったかなと思います。

お陰でリスナーが割引された価格でDVD付きCDを買う事が出来るようになったのですが、その一方で少し不思議な現象も起こっています。

ご存知の方が多いと思うのですが、現在Amazonなどでは通常盤のCDよりDVD付きCDの方が安く売られているという事があります。
これは、AmazonでのDVD付きCDの割引率が10%〜20%に設定されているからであって、例えば3,800円のDVD付きCDが20%OFFで買えるとすると3,040円になりますので、通常盤が3,150円だとすると通常盤より安く買えてしまうのです。
この事を知っている通販での購入者のほとんどはDVD付きCDを買う事になるのですが、店頭で普通に購入する場合はこの割引を適応させている店舗は少ないですので、DVD付きCDを定価で買うかもしくは金銭的理由で通常盤を選ぶという事になります。

参考

AmazonでのDVD付きCDのランキング


この様な不思議な歪みの現象がいつまで続くかは分かりませんが、近い将来、店頭での販売も割引販売という事も起こりかねませんので、その場合、通常盤自体の存在意義が問われる事になるかもしれません。


という話の流れで100Sの新作『ALL!!!!!! 』もDVD付きが売れているようです・・・という流れで話を進める予定だったんですが、エントリーが長くなり見難いので二つに分けたいと思います。

ALL!!!!!! (DVD付)
ALL!!!!!! (DVD付)100s 中村一義


おすすめ平均 star
star日本語の歌詞が理解できて本当に幸せ!
starまさにALL!
star素晴らしい
starバンドとしての進化
star中村一義がまた生まれた。

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


それにしても中村一義の音源がエイベックスから発売される日が来るなんて、想像できませんでしたね・・・

2007年06月01日

補助金の申し込み完了

久々のサイト作成経過です。

県の補助金の申し込みが完了しました。再来週にヒアリングが行われるそうです。
現状、補助金として認められる可能性は薄いですが、出来る限りアピールして勝ち取れればなと思っています。
ちなみにヒアリングとは面接のようなもので、中小企業診断士の先生方や振興センターの担当の方、県の金融課の方などに囲まれつつ事業を説明するという、なかなか経験出来ないシチュエーションになると思います。ある程度シュミュレーションして臨むと思うのですが、ちょっと想像がつかない部分もあるので、あとは野となれ山となれという感じでしょうか。
申請書を作るのにかなりの時間を要しましたので(申請書類等が30枚以上あった!)、無駄にはしたくないですが、申請を出せた事でイメージがより具体的になったと思います。

また、プログラムに関しても依頼先がほぼ固まり、資金の目途が付き次第、近日中にプログラムに着手してもらえると思います。
今後は、6月中に低利率の資金調達の申し込み、そしてサイトの内容の充実させる為、サイトの企画をより詰めていく作業を継続していこうと思います。

以上、簡単ですがサイト作成経過報告になります。


引き続き、当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』では、音楽データベース作成に協力してくださるサイト様を募集しております(「サイトが出来れば会員登録するよー」ってなくらいの気持ちで大丈夫ですので)。当サイト『音楽データベースをみんなで作ろう』をサイト内でご紹介頂くか、リンクを貼って頂ければ、こちらでもリンクを貼らせて頂きますので、ご一報下さい。

mixi内にコミュニティも作っておりますので「こんな機能があったら便利だなー」など何か御意見・御感想ありましたら、気軽に参加して頂ければ助かります。

そちらもどうぞ宜しくお願いいたします。
タグ:補助金
posted by jojo at 19:13| Comment(0) | TrackBack(0) | サイト作成経過 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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